
「最近、CDP導入してる企業多いよね」
「データを統合するツール…って何に使うの?」
「CRMとどう違うの?」
マーケターなら一度は耳にしたことがあるこの言葉。
でも、多くの人がこう思っているはずです。
「難しそうだし、正直よくわからない。でも、良さそう。」
なぜCDPは“導入されにくく”“活用されにくい”のか?
それは、「概念がふわっとしている」「CRMとの違いが不明確」だからです。
このコラムでは、CDPという概念を“物語構造”の視点から分解し、
なぜ今、CDPが重要なのか?をわかりやすく解説していきます。
CDP(Customer Data Platform)とは、端的にこういうものです:
「バラバラのデータから、“ひとりの人間の物語”を組み立てるためのエンジン」
たとえば、あるECサイトであなたが取った行動:
普通なら、これらはシステムごとにバラバラ。
CDPは、これらの情報をひとつのIDにひもづけて統合し、“人物像”として構造化する装置です。
✔ CDPがあると、こうなる
「Aさんは、Webで美容液Aを買ったあと、LINEから新商品ページをよく見ている。でも決済はしていない。実店舗ではBアイテムに興味を持っている様子。」
この“解像度の高い顧客理解”が、CRMや広告、接客や商品設計の精度を劇的に変えます。
項目:目的
CDP:顧客データの統合・構造化
CRM:顧客へのアプローチ・管理
項目:機能
CDP:行動ログ統合/ID連携/セグメント作成
CRM:メール配信/LINE配信/クーポン発行
項目:対象
CDP:顧客全体(匿名含む)
CRM:既存顧客中心
CDPは「理解するエンジン」、CRMは「話しかけるツール」。
CDPがないCRMは、相手の名前も好みも知らずにDMを送るようなものです。
レイヤー1:データ統合(Integration)
バラバラの行動ログを「1人の顧客ID」にひもづけて統合します。
レイヤー2:セグメント・モデリング(Segmentation)
データを“今どう見せるか”の視点で加工・分類。
レイヤー3:アクティベーション(Activation)
実際のマーケティング施策へ展開。
CDPは、「施策の精度が上がる」だけでなく「何をすべきかが見えるようになる」ことが最大の価値です。
CDPは“入れただけ”では何も変わりません。
成果が出る組織には、以下の共通点があります。
「CDPが回る組織=顧客理解が文化になっている組織」です。
顧客データは、単なる数字ではありません。
その背後には、行動、感情、背景、迷い、選択があります。
CDPは、それらの「点」を“意味ある物語”に変換する仕組みです。
CRM・広告・接客すべてが、「顧客理解を前提にした設計」になったとき、マーケティングはようやく「伝わる」ようになるのです。
私たちManyCは、CDPを「単なる導入支援」ではなく、
「顧客理解の再構築」というマーケティング思想として支援しています。
・なぜその顧客理解が今、必要なのか?
・誰がどのように使う構造にするか?
・施策として、どう活かすか?
CDPは、顧客との関係性を再定義するための基盤投資です。
その活用を、私たちは一緒に伴走します。